「脱炭素経営」とは?

脱炭素経営とは、脱炭素化を目標とした事業方針を定め、企業経営を行うことを指します。脱炭素とは、CO2排出量を実質ゼロにする、カーボンニュートラルの実現を目指す取り組みのことです。日本では2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げており、企業経営でも脱炭素化への意識が高まっています。

取り組むメリットは?

企業経営に脱炭素の視点を取り込むことのメリットとしては、一般的に以下の5つのメリットがあると考えることができます。

  1. 優位性の構築 他社より早く取り組むことで「脱炭素経営が進んでいる企業」や「先進的な企業」という良いイメージを獲得できます。
  2. 光熱費・燃料費の低減 年々高騰する原料費の対策にも。企業の業種によっては光熱費が半分近く削減できることもあります。
  3. 知名度・認知度向上 環境に対する先進的な取組がメディアに取り上げられることも。お問い合わせが増えることで売上の増加も見込めます。
  4. 社員のモチベーション・人材獲得力向上 自社の社会貢献は社員のモチベーションにつながります。また、サステナブルな企業へ従事したい社員数は年々増加しています。
  5. 好条件での資金調達 企業の⾧期的な期待値を測る指標として、脱炭素への取組が重要指標化しています。

「脱炭素ポータルサイト」より

企業の脱炭素経営への取組状況

パリ協定を契機に、企業が気候変動に対応した経営戦略の開示(TCFD)や脱炭素に向けた目標設定(SBT、RE100)などを通じ、脱炭素経営に取り組む動きが進展しています。こうした企業の取組は、国際的なESG投資の潮流の中で自らの企業価値の向上につながることが期待できます。また、気候変動の影響がますます顕在化しつつある今日、先んじて脱炭素経営の取組を進めることにより他者と差別化を図ることができ、新たな取引先やビジネスチャンスの獲得に結びつくものになっています。

TCFD、SBT、RE100に取り組んでいる企業数(2022年12月31日時点)